Ave Verum Corpus
Ave Verum Corpus
モーツァルト:モテット「アベ・ベルム・コルプス」k.618
ー小品にもかかわらず、絶妙な転調による静謐な雰囲気が
素晴らしい、モーツァルト晩年の傑作。
「アヴェ・ヴェルム・コルプス」はラテン語で、「めでたし まことの御体(おんからだ)」という意味で、キリストへの感謝と賛美が歌われている。「アヴェ・ヴェルム・コルプス」は、モーツァルト最期の年となった1791年、ウィーン郊外の温泉保養地バーデンで作曲された。当時、モーツァルトはウィーンに住んでいたが、病弱な妻コンスタンツェは、バーデンで療養生活を送っていた。バーデンで何かと気遣ってくれた教会の合唱指揮者だった友人アントン・シュトルに感謝の気持ちを表すために、モーツァルトは「アヴェ・ヴェルム・コルプス」をプレゼントした。
アルフレート・アインシュタインの言葉に耳を傾けよう。「あまりにも有名すぎるので、その天使的な美しさの他に、巨匠の円熟した境地が現れていることに気づかれない…それはすなわち《第二の》素朴、かすかな多声音楽の高揚として導き入れる、転調と運声法の完璧さである。ここでもまた教会的なものと個性的なものとが一つに合流している。様式の問題は解決されたのである。」
めでたし、乙女マリアより生まれ給いしまことのお体よ。
人々のため犠牲となりて十字架上でまことの苦しみを受け、
貫かれたその脇腹から血と水を流し給いし方よ。
我らの臨終の試練をあらかじめ知らせ給え。
優しきイエスよ。
慈悲深きイエスよ。
マリアの子イエスよ。アーメン。
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